積木の箱(history:1982)
青少年非行防止を側面から支援するために
創立30年の記念事業を検討
1982年(昭和57)、翌年に迎えるJC創立30周年の記念事業は、北九州市発足20周年にもふさわしい地域活動としても記念すべき事業にしようと力を入れた。そして青少年の非行防止というテーマがあがった。テーマは青少年の非行防止に
日本の少年非行は、1951年と1964年をピークに、1970年まで減少傾向にあったが、1973年頃から増加しはじめ、1977年頃から急増して、深刻な社会問題となっていた。北九州市でもシンナー遊びや暴走族などの非行問題がクローズアップされていた。北九州JCはこれまでにも、マイサマー事業・小さな騎士の会などを通じて、青少年健全育成関連事業に力を尽くしていたが、その中で非行防止の事業の難しさと切り口の困難さを認識していた。少年非行問題の勉強を開始
青少年問題に取り組んでいる方は、塾の先生、寿司屋のご主人、元校長先生など実にさまざまだった。体を張って暴走族を解散させた寿司屋さん、生徒の非行に頭を悩ませながらも問題解決に情熱を燃やしている中学校の教師、地域での非行防止に地道な努力を傾かれている公民館長などとお会いして少年非行問題の実体をお聞きした。話を聞けば聞くほどそのすさまじさと深刻さに圧倒され、生半可な態度では取り組めないことが分かった。非行防止活動を側面から援助
地域の活動家の多くは、献身的なボランティアか、ボランティアでなければ苦しい予算をやりくりしながら活動しているのが現状だった。活動資金があれば、今されている活動がさらに充実したものになるのでという、いわば側面援助ならできるのではないかという発想のもと、1983年(昭和58年)2月「北九州市青少年健全育成基金」設立構想が誕生した。ネーミングは教育をイメージする積木の名詞を取り入れた「積木の箱」とした。「百万市民一人百円」をスローガンに募金
募金活動の一つの柱である100円募金は、「百万市民一人百円」をスローガンに、北九州JCの全会員とその家族の参加協力による街頭募金を、計100回を目標に取り組み、1983年10月末までに約80回を達成し、翌年6月10日、延べ100回のを達成した。5,000万円強を集め、基金に
「青少年のために歩こう会」約4000名の長蛇の列 |
九州では始めての公益信託を設立
1984年9月、「公益信託北九州市青少年健全育成基金・積木の箱」が許可された。以降20年にわたって非行防止活動や補導活動をされている方たちを、資金の面から支え、青少年の健全育成に貢献している。1978 KITA | 1986 ピッツバーグ |