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すてきな笑顔あふれるこのまちに・・・

「我々は未来の子どもたちから地球を預かっています」このまちに笑顔あふれる未来の子どもたちのために、わがまちを愛する「郷土愛」をもち、子供の視点に立って物事を考えることのできる素直で強い心がもてる魅力ある人づくりを行わなければなりません。2005年、第53代曽我部理事長の所信に基づき、義務教育の最高年齢である中学三年生の子どもたちが10年先の夢を語り、「自分」の、そして「まち」の夢未来物語を構築する場を創りたい。そしてその思いを実現するため『〜すてきな笑顔あふれるこのまちに…〜』をテーマとした第1回「北九州ドリームサミット(以下KDS)」がスタートした。

KDS議員のほんのちょっとの勇気と自信で

この初めての試みに市内中学校の協力は不可欠であったが、当初は学校側とスケジュールに折り合いがつかず調整は困難を極めた。担当をした未来推進特別室のメンバーは年頭より市内71中学校すべてを訪問し、本事業の意義とJCの熱意を伝え、参加を呼びかけた。しかしながら人事異動の際の引継ぎができていないところもあり、4月に入ってからも参加依頼の為の学校訪問は根気強くおこなわれた。

オリエンテーション・エリア会議

2005年6月18日北九州市立商工貿易会館において、KDS第1回オリエンテーション・エリア会議を開催。オリエンテーションでは「北九州市の歴史、まちづくりの展望」について総務市民局の中本主幹にご講演をいただき、参加した生徒は北九州市の基本的な学習を行った。また、エリア会議では区ごとにグループをつくり、各区まちづくり推進課の説明を受けワークショップを行う。活発な意見交換のもと「市全体の未来」と「区(地域)の未来」に関する意見をグループごとに抽出。そして課題と思いを整理し、「何が自分たちのまちにふさわしいものか」を考え代表質問として作成した。この時点においては71校中65校(KDS議員、サポート議員併せて245名)の参加であったが北九州市の共催、北九州市教育委員会、北九州市立中学校校長会の後援、また市議会のバックアップで事業は徐々に形作られていった。本会議まで10日と迫った7月21日KDS第2回オリエンテーションが開催された。ここではKDS議員は本会議のリハーサルと代表質問の確認作業、またサポート議員は市議会棟の見学をおこなった。第1回オリエンテーションに参加できなかった中学校も加わり参加は69校となった。

KDS本会議

7月30日北九州芸術劇場・中劇場においてKDS本会議が行われた。多くの来場者の見つめる中、69名のKDS議員はもとより、答弁に立つ各局の職員の顔にも緊張感がみなぎっていた。代表質問に丁寧に答弁する市の職員。その真剣さのあまり予定時間を大幅に超えての本会議となったが、KDS議員の顔は自信と悦びに満ち溢れていた。すべての質問に対する答弁が終了した後、本会議の結果を踏まえた「KDS議員宣言文(ひとり一人が身の周りのことを考えて、ごみのポイ捨て問題やリサイクルに積極的に取り組んでいきます/学校や地域の取り組みになどに自分たちから積極的に参画します/地域の祭りやイベントなどに外国人を招待し、国際交流ができるようにします(抜粋)」(10月22日KDS報告会時に策定・提出された)を作成するという議案が提出され、全会一致で可決された。5時間にも及ぶ長いプログラムとなったが、KDS議員と答弁者である北九州市職員の真剣なやり取りによって、中学生の視点に立った新しいまちづくりを予感させる事業となった。このKDSは形を変え、より進化した第2回以降へと受継がれていくこととなる。