エコエコ運動(history:1998)

日本の社会・経済システムを見直す

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「もったいない運動」を推進
日本は高度成長を遂げる中で、資源エネルギーの無駄使い、商品の使い捨て型文化のライフスタイルが急速に定着してきた。要らなくなったらすぐに捨てたり、 壊れたら修理もせずに新しいものに買い換えたりする。ものを大切にしない行動や意識を改めて、“もったいない”という考えを取り戻し、普段の日常生活の中 に取り入れる「もったいない運動」を推進してきた。

エコエコ運動の理論的なバックボーン、ECO-ECO理論
北九州JCは、“地球と自然の再生産能力にあうように資源を使っていこう”というECO-ECO(Economy as Ecology)的な視点を持って運動するエコエコ運動を、1998年に始めることを決定し、「エコエコ研究会」を発足。エコエコ運動の基本コンセプトと して設定しているECO-ECO理論は、次世代システム研究所長(当時:九州テクノリサーチ地球環境プロジェクト部長)の岡本久人氏が提唱したものであ る。このECO-ECO理論の柱にある考えは、「ロングライフ&リサイクル」をキーワードとし、資源の無駄使い、使い捨てといったフロー型社会から、長寿 命の持続可能なストック型社会への転換を目指して行こうというものである。

さまざまな方法で、啓発運動を展開
北九州JCでは、このECO-ECO理論の熟成と普及を目的とした「エコエコシンポジウム」を毎年開催。また、1999年には、ECO-ECO理論をわか りやすく要約した冊子「エコエコ宣言」を制作し、市民に配布した。さらに子供たちを対象とした絵本「森の記憶」、さらに教育ビデオ「新・地球らしさの法 則」を制作し、全国に向けてECO-ECO理論を発信した。

資源が限りあることを学ぶ
1999年7月、若松区玄海青年の家で「エコエコ ENJOY キャンプ」を実施。一般公募によって選ばれた小中学生を対象に「限りある地球の資源を大切に」をテーマに環境創造委員会の会員と、自然生態系のリサイクル と社会の関係について勉強した。知識だけでなく五感を通じて、地球資源が有限であることを学ぶことができた。同年日本JC発行の広報誌に「エコエコ宣言」 が取り上げられ全国より大きな反響があった。

欧州でストック経済の豊かさを実感
「エコエコ宣言」“ロングライフ&リサイクル”社会への転換
「エコエコ宣言」“ロングライフ&リサイクル”社会への転換
ビデオ「新・地球らしさの法則」エコエコ研究会企画・制作
ビデオ「新・地球らしさの法則」エコエコ研究会企画・制作
2001年8月、環境ネットワーク委員会の主催で、環境教育ネットワークの構築を目的とした「環境教育わくわく体験隊」事業を実施した。ドイツではエコ・ ステーションやギムナジウムを視察し、先進的な教育現場と優れた人権教育・平和教育の事例を学んだ。また、イタリアでは2000年も前の橋や、200年前 の家に暮らしている家庭を視察。大量消費・使い捨ての資源フロー型経済に改めることで、GNPが日本よりも少ないにもかかわらず、豊かさを享受しているこ とを知った。この研修プログラムで学んだ事を活かし、これからの日本を担っていく子供たちに、日本を取り巻いている多くの危機的状況を理解してもらい、今 何をなすべきなのかを気付かせるためのツールとして、視察に参加していただいた教師たちと「〔ecoeco〕的環境教育プログラム」を作成し、配布してい る。
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